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効率化のデメリットとは?リーダーが知っておくべき5つのデメリット

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業務を効率化すれば会社に利益を生み出すことができます。業務のムダを省くことで時間を生み出し、ヒト・モノ・カネのリソースを他の業務に活かすことができるようになるのです。

生産性の向上は効率化する最大のメリットであり、リーダーは常にどうすれば効率化されるかを考えながら仕事をしなければなりません。

一方で、効率化にはデメリットがあることも把握しておかなければなりません。仕事をしているのが『人』である限り、机上の計算だけでは説明できないデメリットが存在しているのです。

  • 効率化すれば結果オーライではない?
  • 効率化にデメリットがあるの?

本記事では、効率化を進める上でリーダーが知っておくべき5つのデメリットについて解説します。

①残業時間が減少する

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残業時間が減少するのは効率化のメリットでは?と思うのは経営者やリーダーだけかもしれません。

業務を効率化するとこれまで業務に費やしていた時間が削減されます。効率化の取り組みを始める時は、残業が多い部署や残業が多い部下の業務からスタートさせるのが効果的です。

効率化の取り組みをしたことで、40時間残業していた部下の残業時間が10時間に減少したとします。リーダーから見れば効率化は成功していますが、部下からすれば30時間分の残業代が減少したことになります。1時間が2千円だとしたら、毎月の収入が6万円も減少するわけで、これはかなり痛いです。

残業は減らすべきだ!というリーダーの正論が部下にとっては生活へのダメージになることを効率化のデメリットとして捉えておくことが大切です。

残業を減らしなさい!という上司からの指示は、時に部下のモチベーションを落とす可能性があることを理解しておかなければなりません。

②モチベーションが落ちる

残業代が減ると社員のモチベーションが低下します。「毎日定時で帰れるわ!」と喜んでいる部下は一握りだと思った方がいいでしょう。上司に対して面と向かって残業代が減るのは嫌です、と部下は言えません。そもそも残業とは業務時間中に出来なかったことをするものだと分かっているからです。

部下は残業代も含めた収入で生活レベルを構築しています。それを上司は把握しておかなければなりません。

効率化のデメリットとして、モチベーションが落ちる要素は他にもあります。業務を効率化することは、これまで自分がやってきた仕事のやり方を否定することになります。自分がやってきたことがムダなことだと指摘されることで、仕事に対するモチベーションは低下してしまいます。

効率化によって自分の仕事が奪われることは、若手だけではなくベテランの社員にとってもモチベーション低下を起こします。

これからもRPAやAIを含めたITの最新技術に仕事がシフトしていくことは確実です。

それが働き方改革の時代であり、企業として取るべき方向性としてあるべき姿ではあるのですが、ベテラン社員が培ってきた職人技を失うことがモチベーション低下につながることがあるのです。

 

 

③他の業務の生産性が落ちる

リーダーが自部門の効率化を進める時、どうしても他部署の協力が必要になることがあります。

例えば、営業部のリーダーが業務の効率化検討をしたとしましょう。営業部では毎月月末になると、一人の営業マンが約10社の請求書を作成していました。そもそも請求書の発行は経理がやるものじゃないか?と考え、経理に請求書発行の業務を移管したとします。

経理に業務を移管したことで営業部は月末にも顧客訪問ができるようになり、効率的な活動ができるようになりました。しかし、経理部には業務が増えています。更にお客様特有の値引きや価格設定などを経理は知りません。間違った請求書に気付いた営業部から経理に訂正依頼が入ります。

これでは、会社全体として効率化されるどころか業務の手間が増えてしまっています。リーダーの自己満足で効率化をしてしまうと、他の業務の生産性が落ちてしまうデメリットが起こってしまいます。

④コストパフォーマンスが悪い時がある

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効率化ではITの存在が必ず必要になる時が来ます。

今は、AI-OCRといって文字をパソコンが読み取ってくれるソフトやRPAといったロボットを活用する企業が増えています。IT化を活用することで大幅な効率化を実現させることができることがあります。ただあくまで「できることがあります」です。

IT化=業務効率化、という方程式をリーダーが持ってしまうと危険です。IT化の導入コスト以上に業務効率化のコストパフォーマンスを出すのは容易ではないのです。

例えば、RPAのソフトが100万円だったとしましょう。RPAのロボットによって月末3日間の1時間が削減されたとします。RPAに任せることでとても楽になったなーと感じるかもしれませんが、1か月で3時間、1年間で36時間の削減にしかなりません。1時間を5千円で計算しても18万円、RPAの損益分岐には6年かかることになるのです。

業務の効率化をITだけで考えないようにすることが大切です。まずは今の業務をアナログ目線で見直すようにします。自分の部門で行われている業務を見える化して、お金をかけずに取り組めることはないのか?をリーダーが考えることが必要です。特に、リーダーは細かい作業まで知らないことが多いので、自分の目で自分のチームの業務を見える化することが大切です。

⑤部下が自分で考えなくなる

業務の効率化では、標準化という考え方があります。

標準化とはバラバラにやっていた業務を統一させて、ムダを省く考え方です。言うならば、個人のやり方を無視してみんな同じやり方にしましょう!ということです。

効率化の成果が出てくるとリーダーは施策を横展開していくようになります。部下も効率化の成果が出ている中では、その通りに動くようになります。すると部下は自分で工夫をしようと思わなくなってくるのです。

自分の仕事が奪われるような感覚を持つようになると、余計に自分で考えることから遠ざかっていくようになってしまいます。部下が自分で考えて新しいアイデアを出そうとは考えないデメリットが生じてしまいます。

標準化についてはこちらの記事も参考にしてください。 

 

まとめ

効率化を進める上で発生するデメリットについてまとめました。メリットばかりに目が行くとデメリットに気付かずに取り組みを継続してしまいます。効率化を机上の空論で解決するのではなく、効率化のデメリットも把握したうえでリーダーはマネジメントの要素をしっかりと意識した効率化の推進をするようにしていきましょう。