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マネジメントとは?意味と目的、必要とする5つのスキルについて解説

「ビジネスではマネジメントが大切」と分かっていても、マネジメントの本質を理解している人は多くありません。マネジメントがうまくいかない人は「上司とはこうあるべきだ」という幻想に惑わされて、本質を見失っている場合があります。

私はマネジメントを勉強しながらリーダー職を10年以上続けてきました。本質を知っているだけで仕事の幅は広がり、リーダーとして心に余裕が生まれました。当記事では、マネジメントの意味と目的、リーダーや上司が意識すべき行動についてポイントを絞ってお伝えしていきます。

 

 

マネジメントとは?

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マネジメントとは、簡単にいうと組織に成果を上げさせるために企業で働く人を高いモチベーションで活かし、結果として社会に貢献することを意味します。まずは基本概念から詳しく解説します。

マネジメントの意味

マネジメントは英語で書くと「management」となり、直訳すると「管理」や「経営」という意味になります。マネジメントすること=管理すること、とスコープを狭く理解している人もいますが、マネジメントはもっと広義な意味を持っています。

マネジメント

マネジメントには管理的活動と創造的活動があります。仕事やチームメンバーを管理することがマネジメントだと考えているリーダーが多くいますが、未来に向けて新しい価値を生み出すことがマネジメントでは重要であり、管理と創造がお互いにバランスを取ることが求められています。

managementの動詞は「manage」で直訳すると「なんとかして~する」となります。そのためマネジメントは「なんとかして組織に利益を生み出す手法」と考えることもできます。

ドラッカーによるマネジメントの定義

マネジメントとは何か?を考える上で外すことのできない人物がマネジメントの父と言われる「ピーター・ファーディナンド・ドラッカー」です。ドラッカーは、1909年にウィーンで生まれ、2005年95歳で亡くなるまで半世紀以上にわたってビジネスマンを指導・育成してきました。

ドラッカーによるマネジメントの定義は、シンプルですがとても奥深いです。

マネジメントとは、組織に成果を上げることだ

ドラッカーが書き上げた書籍「マネジメント」は、現在も世界中のビジネスマンに読まれています。日本でもドラッカーに関連する書籍がたくさん発売されています。ドラッカーの名著「マネジメント」は、アメリカの2倍以上日本で売れている事実から、日本でいかにマネジメントが重要視されているかが分かります。

「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーのマネジメントを読んだら」が日本で大流行したことで、ドラッカーの存在を知った人もいます。ドラッカーの書いた「マネジメント」はボリュームが多く複雑であるため、『もしドラ』は日本人に受け入れやすかったのです。

マネジメントとリーダーシップの違い

マネジメントと頻繁に比較されるキーワードにリーダーシップがあります。

リーダーシップの解説

リーダーシップとは、ビジョンや目的を指し示し、組織やチームを同じ方向に導くことを表します。将来的な社会の動きを想定し、ビジネスチャンスを求めて様々な事業にチャレンジすることがリーダーシップには求められます。

マネジメントの解説

マネジメントは、ビジョンに向かって目標を達成するために、どのようにメンバーのモチベーションを高めるか、高い生産性を維持するためにはどうすればいいかを考えて実行することが求められます。マネジメントでは、管理的思考に加えて創造的思考で戦略を立てなければなりません。そしてマネジメントの結果、組織に利益をもたらし、社会貢献につながるように活動をします。

リーダーとマネージャーに上下関係はありません。リーダーとマネージャーを兼任する人もいます。強いリーダーシップがある人材がマネジメントに適していないわけではなく、リーダーシップとマネジメントは目的を達成するプロセスにおけるフェーズ(段階)の違いだと認識すると良いでしょう。

マネジメントの階層別目的

マネジメントの階層別目的

マネジメントは、立場によって目的と役割が変わります。

  • トップマネジメント
  • ミドルマネジメント
  • ローワーマネジメント

3つの階層別役割がそれぞれマネジメント効果を発揮すると強い組織が構築されます。

トップマネジメント

トップマネジメントは、企業の経営層に求められるマネジメントのことです。ビジョンを掲げて体制を構築し、社員全員を指揮する役割があります。

トップマネジメントの重要な役割は、経営戦略を立てることです。現在の社会の流れを理解し、社員のリソースを把握していなければ戦略を立てることはできません。会社の状態を把握するために全社員の話を聞くわけにもいかないため、ミドルマネジメントからの正確な報告が必要な階層になります。

また全責任を負うのもトップマネジメントの重要な役割です。リスクマネジメントができていなければ、リスクが起こらない組織を構築できず、万が一トラブルが起こった時に行動が遅れてしまいます。

トップマネジメントでは、リーダーシップの役割が重くなります。社員が仕事にやりがいを感じる環境を構築し、ゴールを指し示すことが大切です。トップマネジメントが機能すると、経営層にカリスマ性が生まれます。

ミドルマネジメント

ミドルマネジメントとは、組織の中間でマネジメントをするレンジを表し、トップマネジメントの戦略を受けて戦術を考え、ローワーマネジメントに正しく伝える役割があります。日本では、中間管理職と言われて部長や課長といった役職に就き、上と下に挟まれるイメージが強くあります。

ミドルマネジメントに求められる役割はとても広く、組織が活性化するかはマネージャーの手腕にかかっています。効果的な戦術を立てるためには、トップマネジメントの戦略をよく理解して顧客のターゲットを明確にし、立てた目標に向かってメンバーを率いていかなければなりません。

ミドルマネジメントでは、時にトップマネジメントに意見をしなければなりません。経営層の指示通りに動くだけでなく、組織に成果を上げるために強い意志を持って行動しなければなりません。大変ですが、とてもやりがいを感じるポジションでもあり、努力次第で大きく自己成長できるのがミドルマネジメントです。

ローワーマネジメント

ローワーマネジメント

ローワーマネジメントとは、現場の最小単位を受け持っておりプロジェクト単位で成果を求めるマネジメント層です。会社によって呼び方は違いますが、プロジェクトリーダーがローワーマネジメントに当たります。

トップマネジメントやミドルマネジメントに比べてスコープが狭いため、より専門的な知識を必要とし、浅く広くではなく、深く狭く成果を出さなければなりません。ミドルマネジメントから下りてきた戦術通りにプロジェクトが機能しているか定期的にチェックし、軌道修正をする役目があります。

現場のメンバーとの絡みが多くなりますので、管理的なマネジメント思考が重要なポジションです。メンバーが高いモチベーションを維持することで、プロジェクトの生産性が大きく変わります。

マネジメント能力を高める5つのスキル

マネジメント力をアップさせる

マネジメント能力を高めるためには、どのようなスキルを磨けばいいのでしょうか。マネジメントの概念が広いため必要なスキルも多いのですが、中でも重要なスキルを5つに絞ってお伝えします。

①コンセプチュアルスキル

コンセプチュアルスキルとは、自身がこれまでに培ってきたスキルと社会情勢をうまく組み合わせて、物事の本質を理解するための能力です。消費者のニーズを把握するためには無くてはならないスキルであり、トップマネジメントにおいては必須のスキルとなります。

消費者(顧客)が求めるものが分からなければ、戦略や戦術を立てることができません。しかし、1消費者の個人的な細かい好みを理解してもビジネスにはつながりません。コンセプチュアルスキルでは、物事を抽象的に捉えて本質的なニーズを形にすることが求められます。

②ロジカルシンキング

ロジカルシンキングは、論理的に物事を捉える能力です。

社外では、顧客のニーズが分かるようになり、物事を組み立てて説得力のある提案ができるようになります。

社内では、リソースを組み合わせてハイパフォーマンスが出せる組織を構築でき、論理的な説明で部下を動かすことができるようになります。

マネジメントでは、様々な課題を解決していく必要がありますが、ロジカルシンキングが身についていればスピーディーに効率よくゴールを導き出すことができます。

③忍耐力

リーダーやマネージャーには、様々な問題・課題が降り注ぎます。大きな失敗を経験することもたくさんあります。強いハートを持ち、メンタルが強くなければマネジメントを続けることができません。仕事で折れてしまってはマネジメントができないのです。

マネジメント能力が高いビジネスマンは、ストレスを楽しみます。適度なストレスがあるからこそ、常に活気に満ち溢れた仕事の進め方をします。忍耐力があれば、努力次第でいくらでもスキルを伸ばすことができるのです。

④コミュニケーションスキル

組織に成果を上げさせることができるのは、人です。顧客も人であり、一緒に仕事をするメンバーも人です。人とのコミュニケーションがシームレスでなければ、マネジメントができているとは言えません。

コミュニケーション能力が高い人は、部下のモチベーションを高めることが上手です。マネジメントが機能している組織では、ほとんどの社員が高いモチベーションで働いています。

仕事は一人ではできません。コミュニケーションスキルが高ければ、難しい課題も全員で解決することができ、社会貢献できる新しい価値を創造できます。

⑤判断力

ビジネスでは、課題解決のプロセスにおいて選択を繰り返します。判断力のあるリーダーは、早い選択でスムーズにプロセスを進めることができます。判断に長く迷っていては、ビジネスチャンスを失ってしまうことになります。

判断力とは、正しい判断をするスキルではありません。判断力とは、課題に対して確信を持ってスピーディーに選択するスキルのことです。全てのリーダーが間違った判断をした経験をしていますが、当時の判断を後悔することがありません。

判断が間違っているのなら、それを糧にしてスキルに蓄積すればいいのです。判断力が磨かれていけば、マネジメント能力も高まっていきます。

今後求められるマネジメントとは?

マネジメントとは

これからの時代に求められるマネジメントとはどのようなものでしょうか。

変化に強いマネジメント

変化できないビジネスマンは時代に取り残されてしまいます。社会ではテレワークの導入やDXの推進が急ピッチで進み、仕事の在り方が変化を続けています。柔軟な思考を持たなければなりません。特にトップマネジメントが変化への対応を求められます。

自分のマネジメント方法が正しいと考えたいのは誰もが同じです。マネジメントにおいて、自分の思いを強く持つことは大切なことです。しかし、時代の変化に対応できなくなる場合があることを理解しておかなければなりません。それもまた、新しい自分のマネジメント方法の発見になるのです。

教育や育成の見直し

時代の変化に合わせて人も変化をしています。ミドルマネジメント層の社員が新人だった頃とは人の考え方に大きな違いがあることを知りましょう。教育や育成の取り組みを見直し、常にマネジメントをアップデートすることが求められます。

日本での終身雇用時代は終わろうとしています。これからは新しいビジネスチャンスを求めて人の流動化が活発化されていきます。教育や育成を通じて会社へのエンゲージメントを高めることも重要なマネジメントとなるでしょう。

しかしながら、新しいフィールドにチャレンジする若者を応援することが経済の発展につながります。経験や知識を社内に蓄積できるナレッジマネジメントの仕組みを並行して考えていくべきだと思います。

様々な文化を取り入れる

ビジネスの壁は溶けています。これは業界同士もそうですが、世界を巻き込んだグローバル環境においても同様のことで、狭い組織や環境の中だけで思考を留めておくわけにはいきません。

これからのマネジメントでは、グローバルな意識を持ち、業界を飛び越えた取り組みが求められていきます。

まとめ:マネジメントとは?

マネジメントについてまとめると、以下のようになります。

マネジメントには、管理的活動と創造的活動がある。

マネジメントとは、組織に成果を上げさせることだ。

マネジメントは組織の階層によって役目があり、マネジメント能力を高めるためには5つのスキル向上が必要となる。

マネジメントの概念は非常に深く、正解がありません。マネジメント能力をアップさせていく中で、自分なりのマネジメント方法を見つけていきましょう。