全然自主的に動いてくれない部下に対して「イライラ」しているリーダーは多いはず。
行間を読み取ってくれないかな、なんて願望は夢のまた夢。「この前の資料できてる?」って聞いたら「なんでしたっけ?」なんて返ってくる始末です。リーダーの悩みランキングの中でも、部下の育成は常に上位にランクインしています。
私が部下を動かすために行ったマネジメント事例の1つとして効果のあった間接的なアプローチについて説明します。
- なんで部下は指示をしないと動いてくれないのか?
- 部下のマネジメントがうまくいかない
- 上司として部下にどのように接すればいいのか?
こういった悩みを持っているマネージャーやリーダーの方は、当記事を参考にしてください。
部下を動かす方法は間接的なアプローチ!理想的なマネジメントを学ぶ
部下を動かすためには間接的なアプローチが有効的です。部下を動かす方法を知っているかどうかで上司としてのマネジメント力に大きな差が生まれます。
そもそも部下は何のために動くのでしょうか?チームの仕事を前に進めるため?会社に評価してもらうため?または給料をたくさんもらうため?
部下の仕事の目的を理解していなければ、部下を動かすことはできません。
最近の20代社員は、給与や評価を得るために動かない傾向にあります。これは部下たちが悪いわけでもなく、リーダーのマネジメント方法が悪いわけでもありません。20代の部下たちが社会人になるまでに育った環境が影響しているのです。
リーダーが言ってはいけないことの中に「若いからしょうがない」とか「俺の時代には」なんて言葉がありますが、環境の変化に合わせてマネジメントできないリーダーは仕事でパフォーマンスを上げることなどできません。時代が変わればマネジメント方法も変えなければならないのです。
では、部下は何のために動くのか、これは個人によっても考え方が違うので一概に正解はありません。リーダーが部下とのコミュニケーションの中から、モチベーションが高くなるポイントや動機づけポイントを見つけ出すしてマネジメントするしかないのです。
ただ、最近の20代に多い仕事をするための動機は
仕事に興味があるかどうかです。
全ての20代がそうとは限りませんが、リーダーが部下をマネジメントする上でトライして損はありません。
私が部下をマネジメントする時には、部下の性格をよく知るところから始めています。99.9という検事ドラマでもは「依頼者の生い立ちから知ろうとする」シーンが有名になりましたよね。生い立ちまでは考えすぎですが、部下の性格を知らない状態でうまくマネジメントするのは容易ではないのです。
部下を動かす方法の事例
部下を上手くマネジメントするためには、間接的なアプローチが有効です。間接的なアプローチとは、直接的な指示ではなくゴールは変えずに遠回しにアプローチをすることです。
部下が興味を持った仕事を渡そうと思っても、そんなに都合の良いタイミングで興味のある仕事はありません。
リーダーが部下に対して「何の仕事に興味ある?」と聞いたところで答えが返ってくるとは限りません。なぜなら、部下も何の仕事に興味があるのかなんてボンヤリしているからです。部下を動かすために興味のある仕事について考えれば考えるほど、そもそもなんでうちの会社に入ってきたの?なんてフェーズまでさかのぼり、頭の中でマネジメントのジレンマがループしてしまう症状に陥るのです。
部下を動かすためには、部下が仕事に興味を持ってもらうように仕向けるのが有効です。私が部下にマネジメントした結果、直接的よりも間接的なアプローチの方が効果がありました。
事例の方が分かりやいと思うのでいくつかピックアップしてみます。
✖:新規のお客様にアポイントを取っといて
〇:仕事してみたいなってお客様像を書き出してみて
⇒新規のお客様と仕事をするワクワク感を導き出す
✖:報告資料まとめといて
〇:資料作る前にお客様と話す時間を作ったよ
⇒人(お客様)を想像させて、人に興味を持たせる
✖:店舗の改善策を5つ箇条書きで出して
〇:A店のやり方を見てきて感想教えて
⇒机の上ではなく行動をしながら考えさせる
こんなイメージです。直接的な指示では動かなかった部下が間接的なアプローチによって考え方が変わっていくようになります。
上司が間接的なアプローチをするコツ
部下に対して間接的なアプローチをすることが効果的なのは伝わったかと思います。部下を動かすためには間接的なアプローチが有効です。
しかし、これまで指示型でマネジメントしてきた上司にとって、いきなり間接的なアプローチをしようと思ってもうまくいきません。
間接的なアプローチをするためには『コツ』があります。部下を上手くマネジメントするためのコツをいくつかご紹介します。
将来的な成長を考えてあげる
目先の仕事ばかりに目が行くと、先ほどの例にあった「✖」の指示の仕方になってしまいます。部下を動かすためには、少し先の成長を意識してあげましょう。1つの案件を部下に任せるのなら、部下がその案件で何を得ることができるか?どの部分に個性を活かすことができるか?を考えてあげるといいでしょう。
部下を動かすためにその場限りのマネジメントをしてはいけません。部下の成長を先々まで考えてアプローチすると間接的なアプローチが働くようになります。
一呼吸置く
部下をマネジメントする上でとても大切な考え方が一呼吸置くことです。私も良く実践しています。
突発的に部下に指示ををしようとすると、直接的なアプローチになりがちです。間接的なアプローチをする場合には、指示をする前に一呼吸置くといいでしょう。特に、忙しい時や急ぎの用事が発生した時こそ、一呼吸置いて指示する内用を検討するとうまくマネジメントできるようになります。
一呼吸置くことで、仕事の「やり方」ではなく「背景」について説明できるようになります。伝え方1つで部下の受け取り方は変わります。
俺すごい!ってたまに思うようにする
これも私が試したマネジメント方法なのですが「俺は部下の成長のことを考えた上で指示をしている。やっぱり俺すごい」って思うとマネジメントがうまくいきやすいです。上司が上から目線で部下とコミュニケーションを取るのとはまた意味が違います。
俺すごい!って思うようになると、客観的に自分を見ることができるようになります。自分のマネジメント方法は間違っていない、他の人には真似することができない、くらいに考えている方が部下を上手くマネジメントできるようになります。
俺すごい!はマネジメントに疲れている上司にも有効です。部下を動かすために部下のことばかりを考え続けていると疲れてしまいますからね。自分を褒めることを忘れないようにしましょう。
部下をうまくマネジメントするのには時間がかかる
間接的なアプローチは、部下の考え方そのものを変えてくれます。何のために行動をするのか、何のために働いているのか、を考えるようになっていきます。
そんな中、リーダーが忘れてはいけないことがあります。間接的なアプローチで部下が動くようになるのには、時間がかかるということです。冷静に考えたら多くのリーダーは間接的アプローチの効果を知っていると思うのです。実行しないのは時間がかかるから、即効性がないから頭から忘れ去られているということです。部下を動かすためには間接的なアプローチが有効だった!
いいじゃないですか、時間がかかっても。部下が自主的に動いてくれるようになったらリーダーとして嬉しいことですし、リーダーのマネジメントに関わる業務もかなり楽になるのですから。