年度末が近づいてきましたので、今期の評価が始まっている企業も多いかと思います。今期の評価は来期の給与にも関わりますので、1年の成果とアピールポイントを振り返っているのではないでしょうか。
数年前、別の部署にいる20代後半の若手社員から以下のようなセリフを聞いたことがあります。
「評価が上がらなかったのは、先月の大きなミスのせいだと思います。たった1度のミスで評価を落とされるのってありえますか?今回の件で、会社を信頼できなくなっています。」
会社としてミスや失敗と評価はどのように絡むべきなのでしょうか?
たった1度のミスで部下の評価は落ちる?
仕事にはミスがつきものです。誰もが100%の仕事ができるわけではなく、ミスをしたのなら次に起こさないためにはどうしたらいいのかを考えればいいと思います。
ただし、1回のミスで評価を落とす上司は稀だと思います。もし同じような経験をしたことがある人がいれば、いくつか自分の行動を振り返って考察してみてください。
ミスは守るべきルールを破ったから?
会社や社会にはルールがあります。ルールを守ったうえで仕事を進めるのはコンプライアンス面からも当たり前のことです。起こしてしまったミスは、ルールを破ったものではないでしょうか?
- 個人情報の取り扱いを守らなかった
- 顧客への連絡を怠った
- 社員の悪口を広めてしまった
やるべきことを1度忘れてしまったことで起こるミスは改善することができますが、ルールをそもそも守るつもりがなくてミスにつながったのなら、評価を落とされても仕方ありません。
忘れることと、守るつもりがないことは、大きな差があると思ってください。
チャレンジをしていたか?
この1年間を振り返り、自分は仕事にチャレンジしていたのか問いかけてみてください。チャレンジをして失敗することは、会社として評価されるべきことです。つまり、チャレンジをせずにミスをしない人よりも、
特に、チャレンジする風土を作りたいと経営者が思っているのならミスや失敗は認めてあげるべきだと私は思います。
一方で全くチャレンジをせずにミスをしたのなら評価に影響するのは致し方ないと思います。チャレンジをしない=当たり前のことができる状態、とみられます。私だって、部下にチャレンジを促していますが、何も行動を起こさない人は評価しません。
ミスが評価につながったというより、仕事への姿勢を評価していると思います。
評価に納得がいかなかったら?
評価が落とされた場合は、その理由について納得がいくまで上司と話し合うことが大切です。気持ちが冷めているかもしれませんが、たった1度のミスで評価を落とす上司は「ほとんど」いません。
先ほど述べたように「ルールを破っていた」「全くチャレンジをしていなかった」といった何か違う理由が隠れている可能性があります。上司の意見を聞かずに諦めてしまうと、次のステップには進めないと思います。
たった1度のミスで部下の評価を落とす上司がいたら?
チャレンジもしていた、ルールも守っていた、その中でミスをしてしまった。そしたらその1つのミスで評価を落とされた。こういう人は、上司に恵まれていないと思います。
そのような上司しかいない会社であれば、次の環境を求めましょう。
次はチャレンジをした結果のミスを認めてもらえる会社に行けるよう、飛び出してしまうことをお勧めします。