ビジネスで利用する言葉の重みは、立場によって違います。
新人の発言なら流せたとしても、リーダーの発言は時にチームを左右することがあります。リーダーが何気なく放った言葉でチームの士気が下がってしまうことだってあるのです。
さて、みなさん同じだと思いますがリーダーやマネージャーといった上司の発言で嫌いなのが
最近忙しくて全然寝てないねん
根底には「寝ずに頑張ってるんだよ、俺」って自慢しているようにしか聞こえません。
リーダーやマネージャーのような立場の人たちは、昨日寝ているか寝ていないかは評価に関係ありません。会社からは成果を見られる立場の人だからです。また、リーダーやマネージャーになってくると、言葉を発さなくても頑張っているかどうかがオーラで分かるものです。
なぜ寝ていないことを自慢するのか?
寝ていないことを自慢をするリーダーは、ちょうど40代半ばから50代くらいの人が多いようです。なぜ彼らは寝ていない自慢をするのでしょうか。
彼らが新人のころ、長い時間働くほど評価されるような文化があったからです。
- あいつ眠らずに頑張ってるな
- 寝る間も惜しんで汗水流して働いているな
こういった勤務態度が上司からの評価になり、出世するための重要な要素になっていた時代がありました。生産性を考えることよりも、一生懸命働くことが大切だったのです。
リーダーの寝ていないはカッコ悪い
リーダーは仕事が忙しいのだから、寝ていないリーダーもいるんじゃないの?と思う人もいるかもしれません。しかしリーダーは自分で仕事の量をコントロールすべき立場だと私は思います。自分の仕事量をコントロールすることができないのに、メンバーのマネジメントなんてできるわけないと思っています。
もちろん、会社の状況やプロジェクトの進捗によっては、眠る時間を削って対応しなければならないことが起こることもあるでしょう。トラブルが起きたら、徹夜で対応すべきことも出てくるはずです。
だからといって、リーダーが自分で寝ていないことを愚痴るのはカッコ悪いです。トラブルも解決させることができたらリーダーの成果です。「大変だったよねー、ははは!」くらいの器の大きいリーダーがメンバーに慕われるようになると思います。そして二度と寝れない日が起きないように対策を考えるのがリーダーです。
私が過去にあった尊敬するリーダーの1人は「昨日3時まで飲みに行ってしまってさ」って眠たそうな顔をしていて出勤してきました。しかし、仕事のクオリティは全く落ちませんでした。それが良いかどうかは別にして、業務時間中に最高のパフォーマンスが出せる状態を自分で理解しているかどうかが重要だと思うのです。
働き方改革が形だけにならないように
「仕事が忙しくて寝ていない」という発言はカッコ悪いと思いますが。メンバーの中で寝ていない人がいないかをチェックすることはとても大切です。メンバーの成果だけに注目しすぎると、無理をして頑張りすぎたことで体調を崩してしまった人を見失ってしまうことがあるのです。
働き方改革では、残業はせずに帰りましょう!自宅でも自由に働けるような環境を作りましょう!となっていますが、違った見方をすれば、定時に帰って家で仕事をして成果を出そう!とも取れるわけです。
リーダーは、成果や残業時間の数値だけでメンバーの状況を判断するのではなく、体調管理や心のケアについてもしっかりマネジメントしてあげるようにしましょう。