「仕事はそこそこでいい」と考えたことがないビジネスマンは悩みは苦しみやすいです。
仕事が面白くない、仕事が辛い、会社に行きたくない・・・。ネガティブな感情は、仕事に対して真剣に取り組んでいるからこそ生まれる悩みです。もしくは、仕事の対価を強く求めている背景があるからかもしれません。強い責任感とストレスは切っても切れない関係性があります。
仕事に真剣に取り組まない、対価も求めない、と考えればストレスは軽減されるのでしょうか。仕事に疲れているあなたに向けて「仕事はそこそこでいい」は間違いなのか、勘違いなのか、経験を交えたメッセージを送ります。
仕事はそこそこでいい?
ストレスを貯め込んで人生を狂わせるくらいなら「仕事はそこそこでいい」と私は思っています。その理由について解説します。
10年ほど前、周囲や家族の期待に応えたい!と頑張りすぎて、心の病になった部下を持った経験があります。当時、「仕事はそこそこでいい」とアドバイスできていたら彼の心はどれだけ救われたかと思うと後悔の念に駆られますが、今は元気に仕事復帰している事実が救いです。
仕事はそこそこでいいです。人生で一番大事なものは、仕事ではないからです。
日々仕事が辛いと考えている人は、仕事はプライベートの時間を楽しむための道具だ、と考えてみてはいかがでしょうか。プライベートの時間を楽しむ対価をもらうために仕事していると思えば、仕事はそこそこでいいことに納得できます。出世しなくても、給料が上がらなくても、幸せだと感じるのならそれでいいと思います。
周りには最低限迷惑をかけないようにして、自分の幸せは何かを見つめなおしてみましょう。
仕事は一生懸命に取り組むべきだ!仕事の中に楽しさを見つけるのが正しい!と考えている人を否定しているわけではありません。ストレスを貯め込んで潰れてしまうくらいなら「仕事はそこそこでいい」とリラックスして考え、自分を第一に大切にして欲しいと思っています。
仕事はそこそこでいいよ、と上司が言えない理由
仕事はそこそこでいいと上司が言えないのは当然のことかもしれません。しかし、常に気を張って仕事をするものだ、と考えているのなら上司の思い込みによるところが大きいです。上司が部下にストレスをかけてしまう理由について解説します。
①部下がストレスを溜めていると思っていない
仕事はそこそこでいいよと言えない事例、まずは部下がストレスを溜めていると上司が思っていないケースです。
上司にとって一生懸命に頑張っている部下は嬉しいものです。失敗やトラブルを経験しつつも、それが成長につながるのであれば、上司として「この仕事を任せてよかったな」って思っています。
あなたが仕事を楽しんでいるのかどうかを考えるよりも、ギラギラとした目を見て「仕事に前向きだ!」と考えてしまうものなのです。結果、気づいたらストレスを貯め込んでいて潰れてしまうことが起こります。
②上司が自分の経験談を当てはめてしまう
部下が疲れていることに気づいても「自分の時はもっと大変だった」と経験談を当てはめてしまう上司がいます。こうなると、上司の基準で考えてしまうので、あなたがストレスを溜めていることに気づきにくくなります。
仕事はそこそこでいいよ、なんて言えるわけもなく「よしよし、苦労してるな」と心の中でほほ笑んでいるのです。
③仕事は真剣にやるもの、という正論を持ってる
当たり前の話ですが、誰もが仕事は真剣にやるものと思ってます。手を抜くことが許されるものではありません。看護師さんが適当に患者さんの相手をしていたら、病院の意味がありませんよね。でもこの正論が、ストレスを溜めている人を苦しめることがあるのです。
真剣にやることが正論であるのに「仕事はそこそこでいいよ」とは言えません。とても難しいラインではあるのですが、正論を振りかざし過ぎると、見えるべきものも見えなくなってしまうということです。
仕事はそこそこでも成果を出すコツ
仕事には真剣に取り組むべきですが、常に100%の力を注ぐ必要はありません。野球の凄いピッチャーでも100%と60%の投球を織り交ぜているから長く実績を残せているのです。
仕事はそこそこでも成果を出すためのコツをご紹介します。
仕事のスピードをアップする
10時間かけて100%の仕事をするよりも、2時間で60%の仕事をします。特に、提案書や資料作成のおいては、アウトプットのスピードを早めます。
相手が上司でもお客様でも求められている完成形でアウトプットするのではなく「下書きで作ってみたのですが」 と早いレスポンスで提出してみましょう。
そこそこの資料であっても早さが目立ってくれるため成果を出しやすいです。
プライベートの充実を心掛ける
仕事が全てだと考えると、真剣に取り組み過ぎてオーバーヒートを起こしやすいです。仕事よりもプライベートを大切にしましょう。意図的にプライベートの充実を心掛けるのです。
仕事に一生懸命の人でも「仕事はそこそこ」と考えるだけで気持ちは楽になり、かえってパフォーマンスが上がることもあります。
適度に休憩する
ダラダラと50%の力で1日過ごすなら、集中する100の時を2時間、少しゆっくりする時間を3時間、0%で休憩する時間を2時間と適度に休憩を入れるようにします。
休憩を増やすことに慣れてくると休憩中にノンストレスで新しいサービスのことを考えたりアイデアを生み出す時間にすることができるのです。ただサポっているわけではなくなります。
まとめ:仕事はそこそこでいい
仕事はそこそこでいい、が正しいと考える理由と背景について解説しました。誤解のないように言うと、高いモチベーションで仕事に取り組んでいる人が私は好きですし、強い組織を構築する上でとても重要なことです。しかし、部下を苦しめてしまうのは絶対にダメです。
リラックスした状態で、仕事との向き合い方を改めて考え直す機会になればと思います。