タスク管理の上級者は複数のタスクを並行して進めることができます。タスク管理の上級者はこれまでの経験からタスクを並行して進めることで効率的に仕事を進めることができることを知っているため、頭と体が自然と同時進行で動くようになっているのです。
今日は、タスク管理の上級者が実施しているタスクの同時進行について解説します。このタスク管理方法が身につくと仕事の生産性が上がるだけでなく、仕事が楽しくなりますよ。
タスク管理がうまくない田中君の例
田中君は、営業部に配属されて3年目を迎える若手のホープ。
入社した時から持ち前の明るさと体育会系のノリで先輩たちの中にもうまく溶け込み、営業部では期待をされている人材です。
田中君は2年目になったころから既存のお客様を持たせてもらい、今は自分1人で営業活動を行えるようになりました。新規営業はこれから学ぶことも多いのですが、既存のお客様にはとても好かれており、契約更新をしっかりと継続しています。
田中君の現在のタスク
□ お客様への企画書準備
□ 入社3年目プレゼンのレポート作成
□ 展示会で名刺交換をした方へのフォローメール
田中君は、お客様への企画書作成が最重要だと考え、先週からずっと事務所で企画書を作り続けています。集中して取り組んだことで、30枚にも及ぶ力作がおおよそ80%の完成度まで持ってくることができました。
田中君の失敗
田中君が一生懸命に作った企画書は、若手でありながらお客様の心に響き、新しい契約がもらえそうなところまで来ました。営業部内でも田中君の努力をみんなが認めています。
そんな時、営業部の佐藤課長から声がかかりました。
佐藤部長「来週のプレゼンレポート、一度見せてくれって
言ってたけどどうなってる?」
田中君 「すみません、全く手が付けられていません」
佐藤部長「おいおい、俺来週出張でいないよ?」
田中君 「え!じゃあいきなり本番になりますかね・・・」
呆れた佐藤部長は、さらに確認をします。
佐藤部長「展示会に来てくれたお客さんの反応どう?
フォローメールに反応してくれた人いた?」
田中君 「あ、これから送ろうと思ってまして」
佐藤部長「1通も送ってないの?お前、自分から
やらせてくださいって言ってたやん」
田中君 「すみません、企画書にいっぱいいっぱいで」
タスク管理の上級者になる
進捗が全くないタスクが生まれてしまう
田中君の例で分かる通り、1つのタスクに集中しすぎることで他のタスクが全く進まなくなってしまい、締め切りを過ぎてしまったり、顧客獲得のチャンスを失ったりしてしまいます。
企画書に力を入れる気持ちは分かりますがいくら良い出来の企画書ができても他のタスクが0ではビジネスマンとしては失格です。
では、田中君はどうすればよかったのでしょうか。
タスクは同時進行で進めるべき!
企画書の作成をする時、まずは全体像を作ってしまい、ドラフト版として上司のチェックを仰ぐ方法をお勧めします。100点のものを最初から作成しようと思っても手戻りは後で必ず発生します。
また力を入れすぎて枚数が多くなってしまうのも考えものです。タスク管理の上級者は時間をかけずに、それなりに良いものを作り上げることを意識しています。量よりも質、お客様の心に届くものであれば中身が重要なのです。
企画書をある程度作ったら、3年目のレポートで言いたいことを箇条書きにして課長に連絡をしておくべきでした。課長がレポートを確認している間に、企画書の続きを作成することができたはずです。
展示会のフォローメールについて、名刺交換をしたのが30人いたら先に購買意欲が高そうな5人をピックアップして対応するのがベストです。残りの人へのフォローメールは空いた時間を利用して少しずつ送れば良かったのです。
タスク同時進行のコツ
タスクを同時進行させていくためには、タスクを書き出した後にそれぞれの進捗度を記入していくといいでしょう。
100-0-0の進捗度よりも
60-25-15の進捗度の方が良いです。
今何が遅れていて、何が進んでいるのかを見える化することで、頭の中が整理されるだけでなく上司への報告も簡潔に済ませることができます。
間に合わないタスクがあるのなら、周りを頼ってみるのも1つの手です。特に1つ1つのタスクが時間がかかるものであれば、同時進行で進めるのがタスク管理上級者だと言えるでしょう。