外部機関を利用した部下への教育は、社内ではできない学びの場となります。外部での教育は大きく分けて「研修」と「セミナー」があります。
どのように使い分けて研修とセミナーを勧めたらいいのでしょうか。研修とセミナーの違いについて解説します。
研修とセミナーの違いについて
研修とセミナーは同じような意味に感じますが、それぞれ効果やメリットが違います。
研修とは?
研修とは、実務に直結したスキルを身に着ける場です。マネジメント能力強化やロジカルシンキングの学び方など、すぐにでも実務に活かすことができるスキルを学ぶことができます。
- 研修は有料が一般的
- グループワークを取り入れている
- 次の日から実践で活用できる
研修は、社外で実施するタイプもあれば社内に講師を呼んで実施するタイプもあります。社内の場合は、社員を集めて実施できるのでコストメリットが出やすくなります。
セミナーとは?
セミナーは「講習会」の意味があり、講師が解説している内容を受動的に取り入れる特徴があります。広い範囲で知識を習得することができ、社員は基礎能力の向上や新しい視点での物事の考え方ができるようになります。
- セミナーは無料の場合が多い
- 新しい知識や情報を仕入れることができる
- 人脈が広がりやすい
セミナーは無料で開催されることも多いので、お客様訪問の合間に気軽に参加することができますし、予定をキャンセルすることも容易です。仕事に関わる法律が変わるときなどは、セミナーで情報を収集すると効率的です。
テレワークが一般的になったことで、リモートのセミナーが増えました。時間と場所を調整しやすいメリットがありますが、リモートだと濃度が薄くなってしまうデメリットがあります。やはり対面の方がセミナーの効果はあるだろうなと、私は思います。
研修のメリット
部下が研修を受けることによって得られるメリットについて解説します。
仕事の悩みや解決策を学ぶ
研修ではグループワークや実践形式のものが多いため、実務の悩みを解決する手法を学びやすくなります。「こうすればよかったのか」といった気づきを得ることができます。
受講者との交流で気づきを得る
研修ではグループワークが実施されることが多いです。受講者同士で意見交換をする中で気づきを得ることができます。自分と同じ悩みを持った受講者の情報はとても有益であり、また心強く感じることもあるでしょう。
テキストが永久に使える
研修で利用するテキストは、永久的に利用できます。当時の研修内容を振り返って、数年後に見直すと改めて学びの効果を得ることができます。有料の研修では、テキストの作成にしっかり時間を費やしており、社内で再利用しやすいものが多い特徴があります。
セミナーのメリット
続いてセミナーのメリットについてまとめます。
最新の情報や専門的な情報を入手できる
セミナーでは必ず新しい情報が発信されます。講師が話す情報は、新聞やネットニュースでは得ることができない生々しい情報が多くあります。
また、講師の視点から見た情報の捉え方は新しい考え方として参考になります。体験談から学ぶことはとても多く、刺激を得ることができるでしょう。
短時間で知識を得る
新しい法律が制定される際には、セミナーが多く開催されます。電子帳簿保存法や派遣法などの改定は、セミナーの中だけで全ての情報を得ることができるため効率的な時間の使い方ができます。
部下の教育について
研修、セミナーそれぞれにメリットがあります。上司として部下には成長してもらいたいもの。部下の成長が組織力向上につながります。
研修でもセミナーでも、上司として必ず振り返りの場を設けてあげてください。研修報告書などを書かせることによって、スキルの定着を望むことができます。