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コストを根本から見直したい!コストをかけるコスト削減について

コスト削減と聞くと、マイナスなイメージが先行する場合が多くあります。このサイトでもよく話題に出していますが、コスト削減を考えることは利益を生み出すための行為であり、正しいコストの使い方に切り替えていくことです。

 

今日は、後者の「コストをかけるコスト削減方法」について解説をしていきます。

 

 

コストを根本から見直したい!

コスト削減には、大きく分けて2つの方法があります。

  • コスト行為を止めてコスト削減する
  • コストをかけてコストを削減する

1つ目が、単純に減らすことだけを意識したコスト削減方法です。カラー印刷をしない、お昼休みには消灯をする、不要な交際費を利用しない、などがそれに当たります。会社からコスト削減の取り組みをしなさい、と言われて真っ先に思いつくのがこちらのコスト削減方法でしょう。

もう1つのコスト削減方法が「コストをかけるコスト削減方法」です。新たにコストをかけて、それ以上の効果が期待できる方法になります。

コスト削減の取り組みをスタートさせる企業では、新たにコストが発生することに敏感になりすぎる傾向があります。長い目で見れば確実に費用対効果が出る取り組みも、目先のコストを嫌うことで、消極的なコスト削減の取り組みばかりに目が行ってしまうのです。

 

そもそもコスト削減とは?

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コスト削減とは、会社のコストを下げることです。会社は、コストをかけなければ利益を生み出すことができません。見込み客に対しての訪問を「交通費がもったいないから」といって訪問しなければ仕事をいただくことはできません。

しかしながら、数千円の販売実績のために何万円もかけて遠方に行くことが正しいコストの使い方かと言われると疑問が残ります。会議費や交際費も使った分だけ売上が上がるものではなく、内部統制のルールをしっかりと決めておく必要があります。

やみくもにコストを削減をするのはよくありませんし、コストの無駄遣いをすることもダメです。コスト削減を考える時には、常にコストに対する効果がどれくらいあるのかを考えなければならないのです。

コストをかけてコスト削減をする

身近にあるコスト削減手法は、けっこうすぐに取り掛かることができるものが多いです。印刷のコストを削減しようと思ったら「カラー印刷はやめましょう。2in1印刷を心掛けましょう」とアナウンスをするだけで効果は出てきます。

しかし、コストをかけるコスト削減は、簡単に取り掛かれるわけではありません。コストをかけるコスト削減では、以下のことを意識して推進するようにしてみてください。

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①損益分岐点を計算する

利用した支出とコスト削減できた成果を比較して「どれくらいで損益分岐点を超えるか」を事前に計算をしておきます。工場などにおける機械の投資と同じ感覚ですね。損益分岐の計算ができなければ、社内での承認を得ることはできません。コストをかけるコスト削減の基本となります。

損益分岐点の計算における例を以下に示します。

※文字が小さくてすみません!

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これは、テレビ会議システムを導入する際の損益分岐点を計算した資料になります。テレビ会議があれば、出張する必要がなくなるため、出張費用とテレビ会議システムの費用を比較しています。この資料の通りであれば、たった7ヶ月でコストをかけた分以上の効果が出ている事が分かりますよね。

このように、初期費用も含めてコスト削減にかかるコストを計算し、数字で損益分岐点を示すことによって納得感のある計画になるわけです。

②他に方法(商品)が無いかを調べる

コスト削減のアンテナを張り巡らせている時に「これええやん!」って商品やサービスに出会うと、すぐに導入したくなるものです。しかし、焦らない事が大切です。いくらコスト削減ができるからといって、その商品やサービスが本当にベストなのか?と疑うようにします。

他の方法は無いのか?もっと良いシステムはないのか?と検証した結果、導入の検討をするようにします。先ほどのテレビ会議の例であれば、例えばSkypeだったら無料にできる部分もあるのでは?でも映像の品質は大丈夫なのか?使いやすさは?と比較することによって、本当にコストをかけるべき商品やサービスが見えてくるようになるのです。

③定期的な検証をする

案外忘れがちなのが、定期的な検証です。当初の計画通りに進めることができているのか?無事にコストは下がっているのか?を検証するタイミングを作らなければなりません。

先ほどのテレビ会議の例であれば、本当に出張の回数は1人1回に減っているのか?を確認するようにしなければなりません。テレビ会議システムは入れたわ、出張は減らないわ、ではコストをかけた意味が全くありません。

定期的な検証で難しいのは、コスト削減効果を人件費で計算していた時です。あるシステムを導入することによって、社員1名の作業が10分/日減少する計算をしていた場合、1日に10分間の時間が生み出されたのか?を確認するのはとても難しいです。本人の感覚でしかないところもあります。数字で表すのが難しい時などは、関係者にヒアリングをするようにしましょう。

④関係者にヒアリングをする

コスト削減のためにコストを利用する時には、社員全員に「やっていいですか?」と聞くこと無く、また全員の同意を得るものでもありません。経営者や責任者、そして推進担当者がある程度社内での状況を加味して導入を推進していくことになります。

そのため、本当に効果が出ているのかは、導入後にしばらく経過を見て、各関係者にヒアリングをする必要があるのです。「もっとこうしたら便利だよ」とか「やってみて分かったけど、○○の方が大変なんだよ」といった意見を吸い上げ、これから先の継続的なコスト削減の取り組みに活かしていくようにします。

また、いくらしっかりと計画を立てていたとしても、コスト削減の効果が出なかった時には、取りやめることも考えなければなりません。導入の計画、実行、効果の検証、今後の改善、とコストをかけるコスト削減では、PDCAサイクルを回すことがとても大切になります。

まとめ

コストをかけてコスト削減する手法について、意識すべきことを解説しました。最初は小さいところからチャレンジをしていき、コスト削減されたことを実感できるようにするといいでしょう。

効果が出るとモチベーションが上がり、様々な取組みにチャレンジしたくなってくるものです。是非とも会社のコスト削減に積極的に取り組んでいきましょう。