【ビジクウ】ビジネスマンの悩みを解決!仕事は楽しみましょう

マネジメントやリーダーシップ、コスト削減などビジネスにおける様々な課題/問題に悩んでいるあなたに、ビジネスのヒントをお届けします。








MENU

仕事がなくなる?業務の見える化が進まない理由

働き方改革に取り組む企業が増えてきています。残業を削減して、社員の生産性を向上させるためには、社内の業務を丸裸にしなければなりません。つまり、業務の見える化に取り組む必要があるのです。業務が見える化されていないと、どこから手を入れていけばいいのか分かりません。

しかし、業務の見える化に取り組もうとしている企業が多い中で、うまく推進できていない企業も多いのが現実です。どうして業務の見える化が進まないのか?それは取り組むべき最初のアプローチが間違っている可能性が高いです。

今日は、業務の見える化がなぜ進まないのか、について解説したいと思います。

仕事がなくなる?

f:id:yykote48:20191022005248j:plain

欧米には「ジョブセキュリティ」という言葉があります。ジョブセキュリティとは、自分の仕事を守るということです。

例えば、ビルの清掃員をイメージしてください。50歳の清掃員は、8時間勤務で日給1万円をもらっています。ここに、25歳で日給9千円で働きます、という男性が現れたらいかがでしょうか。

ビルの管理会社は、50歳の清掃員よりも25歳の男性を採用する方向で話を進めるでしょう。そうなると、50歳の清掃員は仕事を失ってしまいます。自分の仕事を守るために、50歳の清掃員は自分だけにしかできない仕事を作るようになります。管理会社が「どういう清掃をしているか教えてください」といっても50歳の清掃員は、話を逸らしたり、時間稼ぎをしたりするでしょう。そりゃそうですよね、自分の仕事が奪われてしまうわけですから。

これがジョブセキュリティです。自分の仕事を守りたいと思うのはごく当たり前の感情といえます。

仕事を守ると業務の見える化はできない

f:id:yykote48:20191022005335j:plain

先ほどの例のように、社員が自分のテリトリーを守りたいという気持ちが強いとヒアリングをしても業務内容が見えてきません。社内にいる優秀なプロジェクトリーダーでも、外部から呼んできた経験豊富なコンサルタントでも、社員からヒアリングができなければ業務の見える化は実現しないのです。

つまり、業務の見える化が進んでいない企業は、ジョブセキュリティの壁を乗り越えることができていません。この壁が乗り超えられないと、次第に働き方改革に取り組むことに疲弊してきて、業務の見える化プロジェクトの優先順位が下がっていくことになります。

業務の見える化を実現する方法

f:id:yykote48:20191022005358j:plain

業務の見える化を進めるためには、まずその背景をしっかりと説明しなければなりません。そして、社員には次のステップを用意してあげることが必要不可欠です。

先ほどの清掃員の例であれば、50歳の清掃員の魅力は、長年働くことで身についた清掃のテクニックと経験値です。ビルの管理会社が「他のビルも含めて社員教育を担当してくれないか?」とか「5つのビルのエリアマネージャーのような働き方をしてくれないか?」といった次のステップを持ち掛けてあげれば、50歳の清掃員は喜んで業務のヒアリングに応じてくれるでしょう。

社員の今後のキャリアパスをしっかりと考えてあげることが、業務の見える化プロジェクトで最初に取り組むべきことであり、最も重要なタスクであると考えることができます。

業務の見える化のまとめ

働き方改革では、非常に安価なクラウドサービスの利用や、RPAに代表されるロボットの活用が進んでいます。人間の仕事はどんどん奪われていくことになりますが、それが企業のあるべき姿なのです。いつまでも同じ仕事をやり続けるのではなく、社員には次のキャリアを目指していってもらう。業務の見える化が成功する背景には、経営者やマネージャーが取り組むべき重要なマネジメントの要素が含まれているのです。