関西圏に住んでいるから特に感じることですが、ユニバーサルスタジオのイメージが大きく変わりました。
2010年、P&Gからヘッドハンティングされた森岡毅さんの偉大なる功績です。
森岡さんが就任する前、ユニバーサルスタジオはガラガラでした。平日に休みを取って遊びに行くと、乗り物に並ぶことなく乗れますからそれなりに満足をして帰ってきた気がします。
また当時は年間パスも安くて、すぐに元が取れた思い出が残っています。ただ当時は、面白かった満足感はありましたが
別世界だったよなー
なんて感覚になったことはありません。
ユニバーサルワンダーランドの新設
「実際にゾンビが歩き出すホラーナイト」が森岡さんが手がけた最初のサービスなのですが、私はワンダーランドの新設がユニバーサルスタジオが変わった瞬間だと思います。
これまでユニバーサルスタジオは大人向けのアミューズメントという意識が強かったのです。家族連れはそもそもターゲットに入っていなかったと思います。その考え方を180度変えたのが森岡さんです。ユニバーサルスタジオをファミリー層向けにマーケティングしたのです。
その後も森岡さんの取り組み(ハリーポッターやクールジャパンなど)はヒットを続け、今やディズニーランドを抜く来場者数になりました。
※逆に今は混みすぎていて、私もしばらく行っていませんが。。。
プレッシャーを楽しむ魅力
これだけの施策を1人で全て行うことは不可能です。周りをしっかりと引っ張り込むリーダーシップとスタッフを巻き込むマネジメント力があったからこそ実現できたことだと思います。
そして何より、不可能を可能にすることの楽しみや周りからのプレッシャーを受け止めるだけの精神力に頭が下がります。毎日寝れない日々だったのではないかな、と思いますね。
ユニバーサルスタジオで成功を収めた森岡さんは、丸亀製麺の再建に乗り出します。丸亀製麺は店内で製造しているから品質がとても良いのですが、そのアピールが全くできていなかった。生産性向上よりも今の品質をアピールすることに注力をしたのです。
そして『丸亀品質』というキャッチコピーが生まれます。丸亀製麺も回復することに成功をしました。
またまたプレッシャーから解放されたかと思ったら次の遊園地立て直しです。
これだけの情熱がどこにあるのだろうと、勝手ながら勇気をもらっています。
リーダーはワクワクさせることが大事
ユニバーサルスタジオもそうですが、森岡さん1人で成し遂げることができるものではありません。周りのスタッフを巻き込んでこその実現です。
リーダーは部下に対して「やれ」と命令をするだけでは組織として成果を出すことはできません。この人なら何かやってくれる!というワクワク感をオーラとして出さないとダメだと思うのです。それを見た部下が、この人についていこうと思ってハイパフォーマンスを発揮するようになるのです。
これまでも難易度の高い課題をクリアしてきていますが、西武園ゆうえんちの再建は更に難易度が高そうです。でも、ワクワクしてきませんか?森岡さんならやってくれそうな気がしませんか?
リーダーがプレッシャーを感じていることを周りに感じさせるのではなく、プレッシャーを楽しむくらいのスタイルを貫かなければ、情熱が生まれることはなく、またその情熱にメンバーがついてくることはないのだと思います。