飛ぶ鳥を落とす勢いの作業服販売大手の「ワークマン」ですが、ジャスダック市場において、ついに時価総額でマクドナルドを抜きました。
あっぱれとしか言いようがありません。あなたの家の周りにもワークマンあるのではないでしょうか?これまで目に入っていなかったかもしれませんが、ちょっと意識してみると案外近所にあるものです。
マクドナルドのような行列がなく、駐車場にも車が半分程度止まっているくらいなんですよね。なぜワークマンがこんなに好調なのか?背景は様々なんですが、今日は見習うべきワークマンの社員教育についてご紹介をします。
ワークマンはデータ分析力の強化に力を入れている
ワークマンでは、社員に対して徹底的にデータ分析能力を叩き込みます。部長に昇格するための条件にもデータ分析能力の高さがあるほどです。
AIなんかを駆使してるのかな?なんて思うかもしれませんが、ワークマンのデータ分析は主に「Excel」です。基盤となる部分はITを活用していますが、社員が分析をするのはExcelがメインとなっています。
ITに関する社員教育は見習うべき
ワークマンでは、社員に対してのExcelの教育体制がしっかりと整っています。数年前に立ち上げたデータ分析プロジェクトチームは、社員だけで作り上げました。Excelの教育は、ITに詳しいスーパーバイザーが中心となって、社員同士で教育をしています。
外部から専門家を呼ぶのではなく、社内だけで教育体制を作り上げているわけです。ワークマンの社員教育の考え方は他の企業が見落としやすいところだと私は思っています。
やれ海外研修だ、やれ新技術だ、と外部からの力を頼りにすることは決して間違いではありません。しかし、社員だけでできることはもっとたくさんあるということです。
社員間で勉強をするメリット
社員だけで研修環境を構築するのには、様々なメリットがあります。
①教えることがスキル向上になる
人に何かを教えるためには、自分がちゃんと理解をしていなければいけません。教育を受ける側だけでなく、教育する側の社員のスキルが向上します。
どうすれば理解してくれるか、を考えることは、お客様に対しても同じことです。教育力の向上の先には、交渉力の強化にもつながっていくのです。
②個性を活かすことができる
社員が100人いれば、100個の個性があります。得意としていることもあれば、苦手なこともあるでしょう。会社という組織において、長所となる個性をうまく組み合わせることが組織力の向上につながるのです。
Excelについてはあの人が強い、整理をするのはあの人、クレーム対応はあの人、といった強みが明らかになるわけです。自分の強みを知るということは、更なる成長を手助けしてくれるようになるのです。
③社員間コミュニケーションが良化する
ワークマンのように全国に店舗があると、社員間のコミュニケーションが薄まってしまいがちです。社内研修という社員が集まる環境があれば、お互いの存在を認識しあい、新たなコミュニケーションを生むことができます。
他の店舗ではどのような悩みがあるのか?成功した改善方法は何か?など、会社が成長するために必要不可欠なコミュニケーションが生まれます。社内研修の後には懇親会を開いてみるとより結束力は高まります。
④コストを削減できる
外部講師を呼ぶよりも社内で研修をする方がコストを落とすことができます。また、社員研修は「間接業務」になります。社員がまとまって研修をしている時間、店舗では他の社員が働いていることになりますよね。
そういった、「スキマ時間」を作ることは、各店舗の生産性が向上されるきっかけにつながります。あなたの会社でも同じではありませんか?平日に、社員30人を集めたら仕事が回らないと思っていませんか?社員研修をする、となればどのように業務を推進していくのか頭を使うことでしょう。そしてそれは、各個人の生産性向上を考えていることにもなるのです。
⑤自社に合わせた研修ができる
社員間の教育では、会社のデータを活用することができます。より実務に近い題材を活用して研修をすることができますから、研修を通して自社の改善提案に役立てることができるのです。
例えば、Excelの使い方を教育する場合、店舗の売上と仕入のデータを用いたとしましょう。Excelの関数やグラフを作っている中で、店舗の収益の出し方も学ぶことができるわけです。研修を通して、自社に対する新たな気づきが生まれることもあるでしょう。
まとめ
ワークマンの取り組みは、自社の教育に関して考え直すヒントがたくさん詰まっています。これからのワークマンに注目したいですね。私はこれから、ワークマンでレインウェアを探しに行ってきます!