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リテンションマネジメントが注目されるのはなぜ?社員の離職を防ぐ方法を解説!

社員の離職を防ぐためにリテンションマネジメントが注目されています。

離職率の上昇は、会社としてのダメージも大きいですが、現場には更に大きな悲壮感が漂っています。社員に離職されるとこれまで教育してきた時間が無駄になり、また次の新人を教育する時間を捻出しなければならないからです。

「離職率上昇に歯止めがかからない」という多くの企業が抱えている人事の課題を解決する方法としてリテンションマネジメントを解説します。

 

 

リテンションマネジメントとは?

リテンションマネジメントとは?

リテンションマネジメントとは、優秀な若手社員を企業に定着させるために働く環境を整え、モチベーションを高める手法のことです。リーダーたちに求められる部下育成のマネジメントよりも広義な意味を持ち、会社全体、または人事部門が積極的に取り組むべき方法になります。

社員が退職したいと考える理由を取り除き、気持ちよく働いてもらう社内環境の整備全体のことをリテンションマネジメントといいます。

リテンションの意味

リテンション(retention)とは「保持」「維持」の意味を持ちます。人事で活用するリテンションマネジメントは、人材の維持・確保のためにマネジメントすることを指します。

離職率を防止する方法を「リテンション施策」ということもあります。

営業では「リテンションマーケティング」として活用され、お付き合いのある既存顧客との関係性維持を意味します。

リテンションマネジメントが注目される背景

リテンションマネジメントが注目される背景は、以下のとおりです。

  • 人材不足が深刻化
  • 離職率の高さ

人材不足が深刻化

日本では人材の売り手市場が続き、各企業で人材不足の問題が深刻化しています。新入社員として入ってきた社員のケアはもちろんのこと、魅力的な会社でなければ新しい人材も入ってきてくれません。

リテンションマネジメントによって、働く環境の整備が企業に求められるようになっています。

離職率の高さ

1つの会社に長く務める文化は薄れ、自分の可能性にチャレンジする若い世代が増えています。新しい技術や経験を学ぶ若者が増えることは、社会全体でみればプラスとして捉えられるでしょう。

一方で、離職率が高い会社は引き継ぎやスキルの継承に悩みを抱えています。離職しなくても常にチャレンジできる仕事環境の構築が必要になっています。

リテンションマネジメントの事例

リテンションマネジメントの事例には、以下のようなものがあります。

  • メンター制度の導入
  • アンガーマネジメントの徹底
  • 充実した研修制度の企画

メンター制度の導入

メンター制度とは、所属する部門の上司や先輩とは別に、年齢が近い先輩社員が新入社員の主にメンタル面をサポートする制度です。

メンター制度を導入して5年ほど経過したある企業の実績では、明らかに新入社員の退職率は減少してしました。200人規模の企業でしたが離職率は50%近く改善されたそうです。

その会社では、月に1回のメンターとの面談ルールを設けています。面談前は仕事で疲れ切った顔をしていたのに、面談後は嘘のように復活する新入社員が多くるとのこと。

年齢が近い先輩との面談は、心の中を正直に話すことができ、また同じような悩みを持っていた先輩のアドバイスが活きるのでしょう。まだ若い先輩たちのスキルアップにも役立つリテンションマネジメントです。

メンターは、別部署の先輩であることが重要なポイントです。同じ部署だと仕事の細かい相談になってしまいがちであり、日常とは違うコミュニケーションが良い刺激になります。

アンガーマネジメントの徹底

様々なハラスメントが問題視される中で、怒りやすい上司が会社で目立っていませんでしょうか。組織のリーダークラスにはアンガーマネジメントの研修をすべきでしょう。

仕事に対して怒るのではなく、個人に対して怒っている人をよく目にします。

自分で気づいていないからこそ、アンガーマネジメントの徹底はリテンションマネジメントに大きな影響を与えると思います。

充実した研修制度の企画

仕事を通してスキルアップするだけでなく、外部研修や集合研修から学ぶことはたくさんあります。会社の研修制度は年々見直すようにしましょう。

研修を見直す際には、日ごろからのコミュニケーションが重要です。コミュニケーションが円滑に取れていないと、社員のキャリアパスを見失ってしまうからです。

リテンションマネジメントは、直属の上司ではなく人事部門のような間接部門が推進するからこそ、様々な社員と話してニーズを引き出すことができます。

会社が目指すべきビジョンを共有しつつ、社員の個性にあった研修企画を考えてみましょう。

私が若いころは、自分で受けたい研修を申請する方法が100%を占めていました。会社からは「積極的に研修受けてね」と言われるのですが、研修は自分で選ぶものだったのです。
自分の選択だけだとキャリアパスが正しいのか分からなくなります。リテンションマネジメントの観点から組織的に企画する研修の重要性を感じました。

リテンションマネジメントの重要ポイント

私が考えるリテンションマネジメントを成功させるために意識すべきポイントを1つだけ挙げるとしたら心と心のコミュニケーションです。どのような取り組みをしても、上辺だけのコミュニケーションでは価値がありません。

あなたの会社ではリテンションマネジメントとは名乗っていなくても様々な取り組みを既にしているのではないでしょうか。新しく企画することも大切ですが、現状の取り組みの中でコミュニケーションの在り方は正しいのか?と自問自答してみてください。

現状を見直すことから始めてみましょう。