もうすぐ年末を迎えます。ついこの前がお正月だったような気がしますが、1年が経過するのは早いものですね。
会社の中では、4月に入社した新入社員があと3ヵ月ちょっとで社会人1年目を終えようとしています。あなたの会社の新入社員は順調に成長を続けていますか?新人に対する教育マネジメントでは、様々な苦労をしてきたのではないでしょうか。
さて、今年の新人教育に苦労をしているところでしょうが、来年の4月にはまた新たな新人が入社してくるようになります。
新人が配属されてから数カ月が経過したこの時期に、今の新人教育を振り返り来年にどのように活かしていくのかを考えてみてはいかがでしょうか。
新人教育は最初が肝心です。新人がスタートダッシュするためのマネジメントについて解説します。
会社のアピールは大事だけどやりすぎはダメ
新入社員の多くは、大きな野望や夢を持って社会に出てきます。冷めた性格の新人であっても心の中には誰にも話さない目標を持っているものです。
新人が持っている「熱い想い」を消さないようにマネジメントしてあげなければ、仕事に対してやる気を出してくれません。次第にモチベーションが下がり、仕事は面白くないものだ、と感じるようになればいきなり退職願を突き付けられてしまうなんてことにもなりかねません。
一方で、新人を持ち上げすぎるのもよくありません。現在は、複数の内定をもらった就活生が企業を選り好みできる時代になっています。企業は内定を出した優秀な人材を手放したくないので、あの手この手を使って入社までこぎつける流れになっています。
この「内定者接待」やりすぎてしまうと、新人は自分がすこぶる優秀な人材だと勘違いをしてしまうのです。
スタートダッシュさせるために
では、新入社員が会社に入ってスタートダッシュをするためには、どのようなマネジメントが必要なのでしょうか。
現実を伝える
内定者に対して会社の良いところをアピールする中で、情報をオブラートに包みすぎるのはよくありません。
お客様に対して企業アピールするのとは状況が違って、新人は実際に会社に入ってくるのです。オブラートに包みすぎると、会社に入ってから現実を目の当たりにして幻滅してしまうことが起こります。
内定者に対しては、会社のアピールポイントをしっかりと伝えていくことは大切ですが、合わせてウィークポイントも伝えていく必要があります。内定を出した時から新人教育を終えるまでに、新人の頭の中にあった理想と現実を近づけていくようにしてあげましょう。
様々な人と会話する
新人の時には、様々な社員と会話する機会を作ってあげましょう。採用担当者ばかりと話していると、採用担当者もどのようにアプローチすればいいのか分からなくなるのです。
内定者や新人にとっては、会社でリーダーをしている先輩社員や上司は「目指すべき先輩像」になります。これから何十年と働いていく会社で自分がどのように成長していくのか少しでもイメージしてもらうようになればベストです。将来がイメージできるようになると、心の中にある「熱い心」が目先の小さい目標で消されることはなく、将来に向けた大きな目標に向かうためのモチベーションになってくれます。
個ではなくグループの研修メニューを組む
新人研修のプランは個人向けのものを取り入れている企業がほとんどではないでしょうか。同期で協力して取り組むようなグループ研修を研修メニューに加えて、コミュニケーションが仕事の中でいかに大切かを認識してもらいます。また、人と話すことで研修で溜まったストレスの発散にもなります。
会社が新人に対して「基礎知識を付けさせたい」と思うのは当然のことです。しかし、新人にスタートダッシュをさせるためには、座学だけで取り組むような研修だけでなく、コミュニケーション要素があるものを組み込んでいきましょう。
新人から学ぶこと
自分が新入社員のころを思い出してみると、今の新人たちは恵まれているなと思います。その恵まれた環境の中で、どのように成長させていくのかをマネージャー層が考えていかなければなりません。
新人の1年間は、先々のビジネス生活の中でとても重要な1年にあたります。スタートダッシュして波に乗ることができれば、成長スピードもどんどん速くなっていくことでしょう。