新人に対しては、半年後のフォロー面談がとても重要です。
半年というタイミングが重要なのは、以下のような理由があるためです。
- 試用期間が終わり、社員として本採用されるため
- 社会人になって不安が浮き彫りになってくる時期であるため
- 詰め込んだ情報を整理しないと、そろそろパンクしてしまうため
新人に対してのマネジメントに苦労するリーダーはとても多いです。
この記事を読んで、ぜひ新人との面談機会を作ってあげてください。
新人と半年後のフォロー面談で大切にすべきこと
新入社員として入社半年が過ぎたころは、期待と不安が入り混じっており、今の会社を選んだ自分の選択は正しかったのかと迷いが生じやすいものです。
新人の頭の中が混乱しやすい時期です。
フォロー面談を通して、上司と部下とのコミュニケーションをしっかりと取り、若い力の成長を会社のエネルギーに変えていくよう指導をしていかなければなりません。ここでは、新人と半年後のフォロー面談で大切にすべきこと5つをお伝えします。
①入社前と半年が過ぎた頃とのギャップを確認する
内定を受けてから入社するまで、新人は「会社は楽しいものだ」というイメージを持っています。この段階から不安を感じている人もいるでしょうが、社会人になれる喜びの方が大半を占めています。
そのため、会社や仕事に対してプラスのイメージを持ったまま4月を迎えることになります。入社してからの研修内容は企業によって違いますが、3月までに思い描いていたプラスイメージとは逆の、マイナスのイメージがたくさん出てくるものです。
これは決して悪いことではなく、社会人としての現実を感じる良い機会を得ているのです。
新人は会社に対する不満を言いにくいものですから、面談をする上司が言葉の背景をしっかりとつかみ取ってあげなければなりません。そして、新人が感じているギャップをポジティブに変換してあげることが上司としての役目です。
②天狗にさせてはいけない
新人が一生懸命に研修を通して努力をし、自分の力がついてきたと感じているのであれば、上司は成長したポイントを認めてあげるようにしましょう。
しかし、ほめ過ぎるのは禁物です。
新人の顔をよく見て、話している内容の中に「自分だけ特別に出来る」といった雰囲気を感じ取った時には、新人の伸びた鼻をへし折ってあげることも上司として大切なミッションです。
今後、長い目で見て成長を促していくためには、このタイミングで天狗にさせてはいけません。
③休みの日を満喫できているか
休みの日に仕事の事を一切考えず、リラックスできている人ってうらやましいですよね。私も仕事で課題が多い時には、休みの日も頭の片隅にずっとそれがこびりついていて、休んだ気にならない時があります。新人の研修では初めて聞く内容がほとんどであり、新たな人間関係も形成されていきます。
そんな中で、精神的な負担があると本配属してすぐに退職する、なんてことにもなりかねません。
フォロー面談で「何か悩み事はある?」と直接聞いてみてもいいですが、本音で話せないのが新人です。そんな時、休みの日をいかにリラックスして過ごせているかを雑談交じりで聞いてみるといいでしょう。「十分休めていない」「眠れていない」「楽しめていない」といったキーワードが新人から出てきたら、精神的にきつい事象を探ってみてください。
④相談できる人は周りにいるか
悩み事を相談できる人がいるかいないかによって、新人の負担は大きく変わります。上司であるあなたがその立場になるのは当然のことですが、もっと年齢の近い人で、相談できる人がいるかを確認してみてください。
同期でもいいですし、直属の先輩でもいいです。普段から相談できる人が身近にいれば、悩みや課題を心の奥にしまい続けることなく、溜まったら吐き出すことができるようになります。よく話す同期は?飲みに行ったりするの?などといったアプローチで、周りの人間関係を探ってみてください。
もし、年齢が近いところで相談できる人がいない場合には、あなたが結び付けてあげると良いです。「あいつ面白いやつだから、今度場をセッティングするよ」と、同期や近い先輩とのラインを作ってあげるのです。
私は2年前に同じ事象を経験していて、新人と部署は違うのですが1つ上の先輩(仮:田中)と飲みにいくセッティングをしてあげました。1つ上といっても田中は昨年の新入社員ですから気持ちはよく分かるようで「気にはなっていたけれどもきっかけがつかめなくて」と話していました。それ以降は何か手を差し伸べなくても、田中と新人で話す機会は増え、違う部署ですが相談し合えるようになったようです。
⑤なりたい自分に近づいているか
フォロー面談で最後に確認すべき事は「なりたい自分に近づいているか」です。新入社員には、3年後こうなっていたい、将来は○○の仕事をしたい、という大きな夢や野望があります。大きな声に出していなくても、また明確なビジョンではなかったとしても、心の奥底には「なりたい自分」があるはずです。
上司は、なりたい自分と今の立ち位置をつないであげる重要な役割を担っています。将来なりたい自分を聞き出して、少しでも近づいていることを伝えてあげてください。今のやり方が間違っていない事、またこうしたらもっと良くなるよ、といったアドバイスをしてあげるのです。
そうすることで、新人は精神的な安心を得ることができ、自分がやっている事に自信が持てるようになるのです。
新人と半年後のフォロー面談で大切にすべきことのまとめ
いかがだったでしょうか。これまでノープランで面談に挑んでいた人は、考え直すところがあったのではないでしょうか。
私の経験上、新人との面談では「自分の過去の経験談」を織り交ぜながら話してあげると、心が通じやすいと思います。新人にとっては、半年という区切りはとても大切です。大切なタイミングで正しいかじ取りができるよう、上司としてフォロー面談を是非とも実施してあげてください。